EXHIBITION

ふくたに ひろし 写真展「CUE#2 A peek into HABANA」

開催日:2024年5月29日(水)~6月2日(日)

CUE#2 A peek into HABANA

コロナで海外渡航が規制される直前の2020年2月下旬、私はキューバの首都ハバナを訪れた。
旧市街のCASAに宿を取り、ハバナの街を歩き回った数日の記録と記憶。

アメリカのすぐそばにありながら異なるイデオロギーで対立し
日本とは全く異なる歴史的・文化的背景を持つ国…
革命と社会主義と野球と音楽の国…それが私のキューバに対するイメージだった

所々崩れて廃墟と化した、スペイン統治時代の古い街並み
犬も猫も自由に闊歩し、買い物もバスに乗るのも行列が当たり前の人々の前を
ピカピカのクラシックカーが走り、浮かれた観光客が奇声をあげ
裏通りを歩けばそこかしこから音楽が溢れる街
キューバの首都「ハバナ」

しかし、そこで覗き見た異国の「日常」は、日本とたいして変わらなかった

通勤のために朝早くからバス停に集まる人々
道端でボンネットを開け、クルマの修理をする男たち
家族連れの買い物客でごった返すショッピングモール
ベランダに干された大量の洗濯物
軒先でゲームに興じる男たち
子供達は街路を走り抜けてボールを追いかけ
夜のネオンに若者たちが集う

僕らが今の便利さを手に入れた代わりに、忘れていった大切なことのいくつかは
まだこの街に残っているような気がしてならない。
それもいずれは失われるかもしれないと感じながら、ファインダーを覗き続けた

ふくたに ひろし

※CUE=きっかけ、手掛かりのこと。
 写真に込められたテーマを共有するきっかけや、考える手掛かりになってほしいという思いを込めている。

【在廊日】
全日在廊




ふくたに ひろし X

ふくたに ひろし 8㎜フィルムでの自主映画制作、小演劇の劇団活動を経て、2000年ごろにコンパクトカメラ(フィルム)を購入し、写真を始める。
現在、工場に勤務する傍ら、主に大阪・東京などの街のスナップ写真を軸に活動。また、友人の小劇場の舞台やフライヤーなどの写真撮影がある。複数のギャラリーの企画展に参加して作品を展示することも多い。

これまでの展示
2015年3月 東京・水道橋Prixy Gallery Studio CUBEにて「Serendipity  Sri Lanka」 ボランティアの活動の様子とスリランカの人々をデジタルカメラで撮影したモノクロプリント約50点を展示した初めての写真展を開催。 同時に作成した自費出版の写真集「Serendipity  Sri Lanka」はその売り上げを全てボランティア活動に寄付。

2016年3月 大阪・南船場ギャラリー・アビィにて「CUE#0 -Sri Lanka-」 前年の展示からポートレイト写真のみをセレクト。展示作品は全て新しく調整し、デジタルモノクロプリントした15点で構成。

2019年5月 東京・日本橋 Roonee247 fine artsにて「CUE#1 HAPPY LIFE」 小劇場の舞台役者の日常を、写真とインタビューで構成した展示。下北沢の小劇場で上演された舞台作品の、稽古から公演までの舞台裏の写真と、主役を演じた舞台役者へのインタビューの中で、彼が語った言葉をテキストに起こして再構成し、写真と言葉を同時に展示。なお写真は公演のパンフレットにも使用されている。

2024年5月 大阪・高槻 たかつきgallery Rにて「CUE#2 A Peek into HABANA」 コロナによる海外渡航禁止の直前、2020年2月にキューバの首都「ハバナ」の街を スナップ撮影した、初のカラー写真による展示 コロナ禍より取り組んでいたINSTAX FILMによる[写真の動画]を初めて展示し、イメージが表出し定着するまでの時間を、想像力を喚起する「余白時間」として提示する。



展示作品数80点超え!
センス抜群の作品ばかりです。
素敵な文を綴られる作家さんですので、キャプションも読んでみてください。
ディスプレイ展示が素晴らしい作品になっていますので、こちらもお見逃しなく。

ふくたにさん全日在廊されますので、撮影秘話等聞いてみてください。
よろしくお願いいたします。

※在廊日を更新いたしました 5/24
※5/28更新
※プロフィールとこれまでの展示更新いたしました 5/31

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